脾臓は、血液中の細菌などをろ過して体を守るという重要な役割を担っています。特に、カプセルを持つ肺炎球菌などの細菌に対しては、脾臓が産生する抗体が効果的に働き、感染を防いでいます。
脾臓がない状態になると、以下のことが起こりやすくなります。
感染症にかかりやすい: 特に、肺炎球菌や髄膜炎菌など、カプセルを持つ細菌による感染症にかかりやすくなります。
重症化しやすい: 感染症にかかった場合、症状が重症化しやすく、命に関わることもあります。
脾臓がなくても生きていけるの?
脾臓は、感染症に対する防御機能の一部を担っていますが、他の臓器も免疫機能に関わっています。そのため、脾臓がなくても生きていくことは可能です。しかし、感染症に対する抵抗力が低下しているため、以下の対策が重要になります。
ワクチン接種: 肺炎球菌ワクチンや髄膜炎菌ワクチンなどの予防接種を受けることが大切です。
感染予防: 人混みを避けたり、手をよく洗ったりするなど、感染予防に努めることが重要です。
定期的な健康診断: 定期的に医師に診てもらい、健康状態をチェックすることが大切です。
脾臓がなくなる原因
脾臓がなくなる原因としては、以下のものが挙げられます。
外傷: 交通事故などによる外傷で脾臓が破裂し、摘出手術が行われることがあります。
病気: 特発性血小板減少性紫斑病や一部の血液の病気などで、脾臓を摘出手術することがあります。
先天的なもの: 生まれつき脾臓がない場合もあります。
脾臓がないと、感染症にかかりやすくなるというリスクはありますが、適切な対策を行うことで、健康な生活を送ることができます。もし、脾臓がない、または摘出手術を受けたという方は、医師に相談し、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。