胆嚢ポリープとは、胆嚢の内壁にできる小さなこぶのようなものです。多くは良性で、健康診断などで偶然見つかることが多いです。
胆嚢ポリープができる原因
胆嚢ポリープができる詳しい原因はまだ解明されていませんが、胆汁成分の変化が関係していると考えられています。特に、コレステロールの結晶が胆嚢の内壁に付着してできるコレステロールポリープが最も多くみられます。
胆嚢ポリープの種類
- コレステロールポリープ: 胆嚢ポリープのほとんどがコレステロールポリープです。良性で、数ミリ程度の小さなものがほとんどです。
- 腺腫: 悪性化する可能性があるポリープです。比較的大きくなることが多く、注意が必要です。
- 平坦型腺癌: 早期のがんで、ポリープとして見つけるのが難しい場合があります。
胆嚢ポリープの症状
多くの場合は自覚症状はありません。大きなポリープになると、右上腹部の痛みや消化不良などの症状が出る可能性があります。
胆嚢ポリープの検査
- 腹部超音波検査: 胆嚢ポリープを診断する上で最も一般的な検査です。
- CT検査: ポリープの大きさや位置を詳しく調べる際に用いられます。
- MRI検査: 胆嚢の周囲の組織との関係を詳しく調べる際に用いられます。
胆嚢ポリープの治療
- 経過観察: 小さなコレステロールポリープで、毎年定期的に超音波検査を行い、大きさが変わらない場合は経過観察する場合があります。
- 内視鏡下手術: ポリープが大きい場合や悪性である可能性がある場合は、内視鏡を用いてポリープを切除する手術を行います。
- 腹腔鏡手術: 大きなポリープや、胆嚢の壁が厚くなっている場合など、内視鏡下手術では対応できない場合は、腹腔鏡手術を行います。
- 開腹手術: 非常に大きなポリープや、合併症を伴っている場合など、腹腔鏡手術が難しい場合は、開腹手術を行います。
胆嚢ポリープになった場合
胆嚢ポリープと診断された場合は、医師の指示に従い、定期的な検査を受けることが大切です。ポリープの大きさや種類、年齢、症状などを総合的に判断し、適切な治療法が選択されます。
胆嚢ポリープに関するよくある質問
- 胆嚢ポリープは必ず悪性になるのでしょうか？
- ほとんどの胆嚢ポリープは良性で、悪性になることは少ないです。しかし、腺腫など悪性化する可能性のあるポリープも存在するため、定期的な検査が必要です。
- 胆嚢ポリープの手術は怖いですか？
- 内視鏡下手術であれば、傷も小さく、回復も早いことが多いです。しかし、手術にはリスクが伴うため、医師とよく相談することが大切です。
- 胆嚢ポリープを放置するとどうなるのでしょうか？
- 小さなコレステロールポリープであれば、放置しても特に問題ない場合が多いです。しかし、大きなポリープや悪性化する可能性のあるポリープは、放置すると胆石や胆嚢炎を引き起こす可能性があります。
胆嚢ポリープは、多くは良性のポリープですが、悪性化する可能性もゼロではありません。定期的な健康診断を受けることで、早期発見・早期治療につながります。もし、胆嚢ポリープと診断された場合は、医師とよく相談し、適切な治療を受けるようにしましょう。