原発性無月経と続発性無月経:違いとそれぞれのポイント
原発性無月経と続発性無月経は、どちらも月経がこない状態ですが、以下のように重要な違いがあります。
1. 定義
原発性無月経: 18歳までに初潮を迎えない状態
続発性無月経: これまで規則的に月経があったのに、3ヶ月以上月経がこない状態
2. 頻度
原発性無月経: 女性の約0.5%
続発性無月経: 思春期から閉経までの女性に比較的多くみられる
3. 原因
原発性無月経
染色体異常(ターナー症候群など)
子宮や卵巣の先天的な異常
脳下垂体機能異常
甲状腺機能異常
性器形態異常
続発性無月経
ストレス
体重減少や増加
過度な運動
甲状腺機能異常
多嚢胞性卵巣症候群
高プロラクチン血症
妊娠
授乳
薬の副作用
4. 検査
原発性無月経
エコー検査
内分泌検査
染色体検査
必要に応じて、MRI検査など
続発性無月経
妊娠検査
甲状腺機能検査
プロラクチン検査
卵巣ホルモン検査
骨盤内超音波検査
必要に応じて、MRI検査など
5. 治療
原発性無月経
原因に応じてホルモン補充療法、手術療法など
症状が軽い場合は経過観察
続発性無月経
原因に応じて、生活習慣指導、薬物療法、手術療法など
ストレス管理、規則正しい生活習慣、適度な運動なども大切
6. その他
無月経は、妊娠や授乳以外の原因でも起こりえます。
無月経が続いている場合は、婦人科を受診し、原因を調べることが大切です。
早めに治療を受けることで、将来的に妊娠する可能性を高めることもできます。