首静脈（けいじゅうみゃく）は、頭部や首から心臓へ血液を運ぶ血管です。左右2本あり、外頸静脈と内頸静脈に分けられます。

外頸静脈は、首の表面を皮下を走行する太い静脈です。鎖骨下静脈と合流して腕頭静脈になります。

内頸静脈は、頭蓋内から首に入り、胸鎖乳突筋の深部を走行する静脈です。鎖骨下静脈と合流する前に、前頭静脈、顔面静脈、舌下静脈、胸鎖乳突静脈などを主な支流を受け取ります。

首静脈は、以下のような病状の診察に役立ちます。

心不全: 心不全になると、心臓から送り出される血液量が減少し、静脈圧が上昇します。その結果、首静脈が怒張（膨らむこと）します。
脱水: 脱水になると、血液量や血圧が低下します。その結果、首静脈がへこむことがあります。
頸静脈瘤: 頸静脈瘤は、首静脈が拡張してできる瘤です。良性と悪性がありますが、いずれの場合も治療が必要になることがあります。
頸動脈狭窄症: 頸動脈狭窄症は、首の動脈が狭くなる病気です。脳梗塞の原因となるため、早期発見と治療が重要です。