脾臓は、血液をろ過したり、古い赤血球を破壊したり、免疫機能に関わるなど、体にとって重要な役割を果たしている臓器です。しかし、妊娠中は、子宮が大きくなることで脾臓が圧迫されたり、ホルモンバランスの変化などにより、脾臓に様々な影響が現れることがあります。
妊娠中に脾臓がどうなるの?
- 脾臓の大きさが変わる: 妊娠中は、血液量が増加し、脾臓もそれに合わせて大きくなることがあります。
- 脾臓の位置が変わる: 子宮が大きくなるにつれて、脾臓は上に押し上げられ、位置が変化します。
- 脾臓の機能に変化が起きる: ホルモンバランスの変化などにより、脾臓の働きが変化し、血小板数が減少したり、免疫機能が低下したりすることがあります。
妊娠中に脾臓に異常が起こることはあるの?
妊娠中に脾臓に異常が起こることは、それほど多くはありませんが、以下の様な病気が考えられます。
- 特発性血小板減少性紫斑病(ITP): 血小板数が減少し、出血しやすくなる病気です。妊娠中に悪化するケースもあります。
- 脾臓の腫瘍: 妊娠中に脾臓に腫瘍ができることは非常にまれですが、可能性はゼロではありません。
- 脾臓の破裂: 非常にまれなケースですが、外傷などにより脾臓が破裂することがあります。
妊娠中に脾臓に異常を感じたら?
- 出血しやすい: 皮膚に赤い斑点が出たり、鼻血が止まらなかったり、月経量がいつもより多かったりする場合。
- 腹痛: 上腹部などに痛みを感じたり、腫れを感じたりする場合。
- 倦怠感: 体がだるい、疲れやすいなどの症状がある場合。
このような症状を感じたら、必ず医師に相談してください。