脾臓損傷は、交通事故や外傷などによって起こることが多く、場合によっては脾臓を摘出する手術が必要になることがあります。脾臓は、免疫機能や血液の浄化など、重要な役割を担っている臓器です。そのため、脾臓を摘出すると、以下のような後遺症が生じる可能性があります。
脾臓摘出による主な後遺症
- 感染症のリスク増加: 脾臓は免疫機能の中心的な役割を担っているため、摘出後には肺炎球菌や髄膜炎菌など、特定の細菌による感染症にかかりやすくなります。
- 敗血症のリスク増加: 重篤な感染症である敗血症を発症するリスクも高まります。
- 血栓症のリスク増加: 血小板が過剰に破壊されることが少なくなり、血栓症のリスクが高まる可能性があります。
脾臓摘出以外の後遺症
脾臓を摘出しない場合でも、以下のような後遺症が残る可能性があります。
- 痛み: 脾臓が位置する左上腹部や左肩付近に、持続的な痛みを感じる場合があります。
- その他の症状: 脾臓の機能低下による倦怠感や、出血しやすいなどの症状が現れることがあります。
後遺障害認定
脾臓損傷による後遺症が一定の程度を超える場合、後遺障害と認定され、障害年金や慰謝料を受けられる可能性があります。後遺障害の等級は、脾臓の摘出の有無や、残存する症状の程度によって決定されます。